LinkedIn広告を検討するBtoB企業は徐々に増えていますが、Google広告やSNS広告に比べると情報が少なく、手探りで始める企業も少なくありません。「配信コストが他の広告より高いと聞いて不安」「ターゲティングの設定項目が多く何を選べばいいか分からない」「効果測定の見方が分からない」という声もよく聞きます。本記事では、BtoB企業がLinkedIn広告を検討する理由、ターゲティング設計の基本、出稿・運用の注意点を解説します。

この記事でわかること
  • BtoB企業がLinkedIn広告を検討する理由
  • ターゲティング設計の基本
  • LinkedIn広告のフォーマットの種類
  • クリエイティブ設計で意識したいポイント
  • 出稿・運用の注意点
  • LinkedIn広告でよくある失敗

BtoB企業がLinkedIn広告を検討する理由

LinkedInは、職種・役職・業種等のビジネスプロフィール情報を登録したユーザーが利用する、ビジネス目的に特化したプラットフォームです。一般的なSNSでは難しい「特定の業界の、特定の役職の担当者」といった精緻な絞り込みができる点が、BtoB企業がLinkedIn広告を検討する主な理由になります。

ターゲティング設計の基本

会社関連の属性で絞る

LinkedIn(マーケティングソリューションズ ヘルプ)の「LinkedIn広告のターゲットオプションについて」では、業種・会社名・企業規模等の会社関連の属性でターゲティングできると案内されています。自社の主要な取引先の業種・規模感を基準に設定します。すでに受注実績のある業種・企業規模帯を基準にすると、想像だけで設定するより精度の高いターゲティングにつながります。

職種・役職で絞る

決裁権を持つ役職層と、実務担当者層では、響く訴求内容が異なります。決裁者向けには経営課題への訴求、実務担当者向けには具体的な業務改善への訴求というように、ターゲティングと合わせてクリエイティブも変えることが望ましいと考えられます。役職だけで絞り込み訴求内容を一律にしてしまうと、決裁者にも実務担当者にも響かない中途半端な広告になりやすい点に注意が必要です。当社では、広告クリエイティブを設計する際、ターゲティング層ごとに見出しを変える構成を基本の考え方として提案しています。

マッチドオーディエンス(自社リストの活用)

既存の名刺リストやメールアドレスリストをアップロードし、そのリストに近いユーザーに配信する機能です。ゼロから属性を組み合わせて絞り込むより、既存の取引先に近い層へ配信できるため、精度の高いターゲティングにつながりやすいと考えられます。

業種・企業規模・職種等で絞り込む属性ターゲティングと、既存リストに近いユーザーに配信するマッチドオーディエンスの違いを示す比較図

LinkedIn広告のフォーマットの種類

LinkedIn広告には複数のフォーマットがあり、目的に応じて使い分けます。

フォーマット 特徴
シングル画像広告 フィード内に画像と文章で表示される、基本的な形式
動画広告 製品紹介や導入事例を映像で伝えられる
メッセージ広告 対象ユーザーの受信箱に直接メッセージを届ける
テキスト広告 画面サイドに表示される、低コストで始めやすい形式

初めて出稿する場合は、比較的制作コストが低く運用の型を作りやすいシングル画像広告から始め、反応を見ながら動画広告等の他フォーマットに広げていくのが現実的です。メッセージ広告は開封率が高くなりやすい一方、押し売り感を与えると逆効果になるため、資料の無料提供等、受け手にとって明確なメリットのある内容に絞って使うことをおすすめします。

クリエイティブ設計で意識したいポイント

LinkedInはビジネス目的での利用が前提のプラットフォームのため、他のSNS広告のような派手な演出よりも、実績やデータに基づいた説得力のある訴求の方が響きやすい傾向があります。BtoC向けSNSで効果のあったクリエイティブのトーンをそのまま流用すると、LinkedInの利用者層には合わず、かえって信頼性を下げてしまうことがあります。導入企業数・改善率等の具体的な数値や、自社の専門性が伝わる実績を盛り込むと、ビジネス目的で利用しているユーザーの関心を引きやすくなります。

出稿・運用の注意点

LinkedIn広告は、他のSNS広告と比べてクリック単価が高めになる傾向があります。少額でテスト配信を行い、ターゲティングやクリエイティブの反応を見ながら段階的に予算を拡大する進め方が現実的です。当社では、BtoB企業の広告運用を支援する際、LinkedIn広告に限らず、新しい広告チャネルはまず小規模な予算で反応を確認してから本格投下する進め方を基本方針としています。効果測定では、クリック単価だけでなく、資料請求・問い合わせにつながった数まで含めて評価します。当社では、広告チャネルごとの費用対効果を比較する際、クリック単価の高低だけで判断せず、商談化率まで含めた実質的なコストで評価するようにしています。

LinkedIn広告設計・出稿の進め方として、決裁者か実務担当者かを明確にするペルソナ設定を行い、会社属性・職種役職でターゲティングを設定し、少額でテスト配信を行い、効果を見て本格運用へ予算を拡大するという4ステップの流れを示すフロー図

LinkedIn広告でよくある失敗

属性・職種・役職を細かく絞り込みすぎて、配信対象となるユーザー数が極端に少なくなりすぎてしまうケースがよく見られます。ターゲティングを絞りすぎると、そもそも広告が十分に配信されず、テストに必要なデータが集まらないまま予算だけを消化してしまいます。まずは会社属性(業種・企業規模など)程度のゆるやかな絞り込みにとどめ、配信量を確保しながら反応を見て、段階的に絞り込みを強めていくことをおすすめします。

もう1つの失敗は、決裁者と実務担当者を同じターゲティンググループにまとめ、同じクリエイティブで配信してしまうことです。決裁者には投資対効果や経営インパクトが伝わる訴求、実務担当者には具体的な業務改善のイメージが伝わる訴求というように、少なくとも2パターンのクリエイティブを用意しておくと、それぞれの立場に響く広告を届けられます。

まとめ

BtoB企業のLinkedIn広告は、会社属性・職種役職でのターゲティングと、マッチドオーディエンスの活用が設計の基本です。クリック単価が高めになりやすいため、少額でのテスト配信から段階的に拡大する進め方が現実的です。フォーマットの選び方からクリエイティブ設計まで、LinkedIn広告の設計・運用に迷う場合は、当社へのご相談もご検討ください。

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よくある質問

Q LinkedIn広告はどれくらいの予算から始められますか?

A

少額から開始できます。まずは小規模な予算でターゲティングとクリエイティブの反応を確認し、効果の見える組み合わせが見つかってから予算を拡大する進め方が現実的です。

Q マッチドオーディエンスを使うには何が必要ですか?

A

既存の名刺リストやメールアドレスリストが必要です。リストをアップロードすることで、そのリストに近い属性のユーザーに配信できます。

Q クリック単価が高いと聞きましたが、費用対効果は見合いますか?

A

クリック単価は他のSNS広告と比べて高めになる傾向がありますが、精度の高いターゲティングにより、商談化率で見ると見合うケースもあります。少額でのテストを通じて自社での費用対効果を確認することをおすすめします。

Q 配信するクリエイティブは何種類くらい用意すればいいですか?

A

決裁者向け・実務担当者向けなど、ターゲティング層ごとに最低でも1〜2パターンずつ用意すると、それぞれに響く訴求で配信しやすくなります。

Q LinkedIn広告の設計・運用を相談できますか?

A

ターゲティング設計からクリエイティブの構成、配信後の効果測定まで、広告運用支援の一環としてご相談いただけます。LinkedIn広告の設計・運用に迷う場合は、当社へのご相談もご検討ください。