ChatGPTやGeminiなどのAI検索で情報を探す人が増え、自社サイトへのAI検索からの流入をGA4で確認したいという関心が高まっています。「AI経由のアクセスはGA4で本当に見えるのか」「ChatGPTからの流入をどこで確認すればよいのかわからない」「AI Assistantチャネルの数字をどう読めばよいのか判断できない」という声をいただく機会が増えています。本記事では、AI検索の流入をGA4で確認できる範囲と限界、探す手順、流入の質を見る指標と注意点を解説します。
- GA4のAI Assistantチャネルの定義と対象範囲
- AI検索の流入で確認できる範囲と見えない範囲
- チャネルと参照元でAI経由のセッションを探す4段階の手順
- 「探索」の自由形式でChatGPTなどの流入を切り出す設定
- エンゲージメント率で質を見る視点と数字の読み方の注意点
AI検索経由の流入とは
ChatGPTやGeminiなどの回答に示されたリンクをクリックして、ユーザーが自社サイトを訪れたアクセスを指します。AIの回答の中で自社が引用・言及されることと、実際にサイトへ訪問が発生することは別の出来事として扱います。
GA4(Googleアナリティクス)では、この流入が大きく2つに分かれて記録されます。ChatGPTなどのAIアシスタントから訪れたアクセスと、GoogleのAI Overview(日本語の画面では「AI による概要」)やAIモードを含む検索結果から訪れたアクセスです。後者はGA4の定義上、AIアシスタントではなくオーガニック検索に含まれるため、同じ「AI検索」でも見る場所が変わります。
また、AIの回答で引用されても、回答を読むだけでリンクをクリックしないケースも多くあります。引用の件数と流入の件数は一致しないため、別の指標として見ます。引用の計測は「AI引用率の計測方法とKPI設計|担当者のための5つの視点【2026年版】」で、アクセスが減ったときの切り分けは「AI検索でアクセスが減少した時の対応策とは|原因別の処方箋を解説」で解説しています。
GA4のAI Assistantチャネルとは
ChatGPT、Gemini、Deepseek、Copilot、GrokなどのAIアシスタントから訪れたセッションを分類する、GA4のデフォルト チャネル グループの1つです。チャネル名はヘルプの英語版の表記で書きます。日本語版のヘルプでは、AI Assistantは「AI アシスタント」、Organic Searchは「オーガニック検索」、Referralは「参照」、Directは「ノーリファラー」と表記されています。
Google(Googleアナリティクス ヘルプ)の「デフォルト チャネル グループ」(2026年10月9日閲覧)によれば、参照元がAIアシスタントの一覧に一致するとメディアに「ai-assistant」、キャンペーンに「(ai-assistant)」が設定されます。また、Google(Googleアナリティクス ヘルプ)の「Google アナリティクスの新機能」(2026年10月11日閲覧)によれば、このチャネルは2026年5月13日の更新で追加されています。
| チャネル | 含まれる流入の例 | AI検索との関係 |
|---|---|---|
| AI Assistant | ChatGPT、Gemini、Copilotなどから訪れたセッション | AIアシスタント経由の流入を示す専用のチャネル |
| Organic Search | 検索エンジンの自然検索結果から訪れたセッション | GoogleのAI OverviewとAIモードの流入を含む |
| Referral | 他のサイトやアプリのリンクから訪れたセッション | 一覧に該当しないAIサービスが入る可能性がある |
| Direct | 保存済みリンクやURLの直接入力で訪れたセッション | 参照元が渡されないAI経由のアクセスが紛れる可能性がある |
当社は自社サイトのGA4で、「レポート」の「集客」にある「トラフィック獲得」で、「セッションのデフォルト チャネル グループ」のAI Assistantの行を見たうえで、「セッション参照元またはメディア」にも切り替えて並べる運用です。チャネルと参照元を併せて見るのが現実的です。公式ヘルプに記載されている対象サービスは例示で、網羅した一覧ではないためです。
GA4で確認できる範囲と限界
確認できるのは、AIの回答内のリンクをクリックしてサイトを訪れたセッションまでです。AIの回答に自社が登場したかどうか、そして回答を見ただけで訪問に至らなかった人の動きは、GA4には記録されません。

流れを整理すると、分類の前提は参照元の情報です。チャネルの定義は参照元をもとにしているため、参照元が渡されなければAI経由かどうかを見分けられず、Directなどに入ってしまいます。GA4の数字は「AI経由で確実に把握できた最低ライン」と捉える見方が実務では安全です。
AIの回答での自社の登場状況は、GA4とは別の手段を使います。当社は自社でAIMention(AI検索での自社ブランドの引用・言及を計測するSaaS)を運営しており、引用は専用の計測、流入はGA4と分けて扱います。ツールと手動記録の選び方は「AEOツールとは|できること・機能の種類・導入前の基礎知識を整理【2026年版】」にまとめました。
AI経由のセッションをGA4で探す手順
チャネル、参照元、ランディングページ、エンゲージメント率の4段階で絞り込みながら確認します。広い範囲から順に見ることで、見落としを減らせます。

最初の2段階は同じ日にまとめて行い、AI Assistant以外のチャネルに入ったAI由来の参照元がないかを先に見ておくと効率的です。チャネルの分類を見ずに参照元の一覧だけを見ると、AIとは無関係の参照元が混ざるためです。
ランディングページを見ると、AI経由で入口になっているページがわかります。GA4の基本的な指標の見方は「Webサイト改善の効果測定とは|GA4・GSCで確認する5つの指標」を参考にしてください。
「探索」の自由形式でChatGPTなどの流入を切り出す
特定のAIサービスの流入を切り出したい場合は、GA4の「探索」で「自由形式のデータ探索」を作成します。Google(Googleアナリティクス ヘルプ)の「[GA4] 自由形式のデータ探索」(2026年10月11日閲覧)によれば、行には最大5つのディメンション、値には最大10個の指標を置けます。また、「[GA4] セグメントとフィルタの適用、ユーザー単位のデータの参照」(2026年10月11日閲覧)によれば、フィルターは10個まで追加でき、ディメンションごとにマッチタイプを選んで条件の式を入力します。式では大文字と小文字が区別されます。
| 設定項目 | 設定の例 | 目的 |
|---|---|---|
| 行 | 「セッション参照元」 | どのAIサービスから訪れたかを分けて見る |
| 値 | セッション、エンゲージメント率、キーイベント | 流入の量と質を同じ表で並べる |
| フィルター(チャネル) | 「セッションのデフォルト チャネル グループ」がAI Assistant | AIアシスタント経由に限定する |
| フィルター(参照元) | 「セッション参照元」に、確認したいサービスの名称を指定 | チャネルに入らなかった流入も拾う |
ChatGPT経由の流入だけを見たい場合は、参照元のフィルターで該当する文字列を指定し、チャネルの条件を外して集計します。大文字と小文字が区別されるため、文字列はレポートに表示されている参照元の表記に合わせます。AI Assistantチャネルとの差分から、分類に入らなかった流入がわかります。
AI流入の質はエンゲージメント率などで見る
件数ではなく、エンゲージメント率やキーイベントへの到達で見るのが基本です。エンゲージメント率とは、エンゲージメント セッションの割合です。エンゲージメント セッションは、10秒以上継続する、キーイベントが発生する、ページビューまたはスクリーン ビューが2回以上発生する、のいずれかを満たしたセッションを指します(Googleアナリティクス ヘルプの定義)。
AI経由のセッションは件数が小さく、数セッションの違いで割合が大きく動きます。当社のGA4では、件数の増減ではなく、AI Assistantの行のエンゲージメント率を他のチャネルと並べて見る方針です。
当社でも、自社サイトのGA4でAI経由のセッションのエンゲージメント率が他の主要チャネルより高い傾向が見られます。ただし、これは1つのサイトでの傾向であり、他のサイトでも同じとは限りません。自社のGA4でも、同じ期間のチャネルを並べて見ることをおすすめします。
ランディングページ別に見る場合は、ページ単位でさらに件数が減る点に注意します。キーイベント(旧コンバージョン)は、事業の成果として重要なイベントにGA4でマークを付けたもので、AI経由の流入が成果につながっているかを見るには、問い合わせ完了などをあらかじめ設定しておきます。AI流入の数字をどの期間で検証するかは「AEOツールに効果はあるのか|導入後の数字の読み方と検証期間の考え方を解説」も参考にしてください。
数字を読むときの注意点
小さな母数の増減を過大に解釈せず、定義の変更と参照元の限界を踏まえて読むことが重要です。
| 注意点 | 見落としやすい点 | 対応 |
|---|---|---|
| 件数が小さい | 数セッションの増減が成果の変化に見える | 月次など長めの期間で傾向を見る |
| チャネルの追加時期 | 追加前後の数字を同じ条件で比べてしまう | 追加後の期間どうしで比較する(下記) |
| AI Overviewの扱い | AI OverviewとAIモードの流入がAI Assistantに入ると考えてしまう | Organic Searchに含まれる点を前提にする |
| 参照元の欠落 | AI Assistantが0でも流入がないとは限らない | 参照元の一覧とDirectの増減も併せて見る |
チャネルの追加時期には特に注意します。AI Assistantチャネルが加わったのは2026年5月13日で、前述の「新機能」のお知らせに遡及適用の記載はありません。自社のGA4で2026年5月13日より前の期間にAI Assistantの行が表示されるかを確認し、表示されない場合は追加後の期間どうしで比較します。
GA4でAI流入を確かめる5段階と担当の分け方
実行する順に並べ直すと、確認は5つの段階に分かれます。前の段階の結果が、次へ進むかどうかの判断材料です。
1段階目は前提の確認で、自社のGA4でAI Assistantの行が表示される期間を調べます。2段階目はチャネルと参照元を並べて、AI経由のセッションの全体量をつかみます。3段階目はランディングページで入口になっているページを特定し、4段階目は「探索」の自由形式でサービス別に切り出します。5段階目が、エンゲージメント率とキーイベントで質を見る段階です。
段階ごとに判断する人も異なります。1〜4段階目は、GA4の閲覧権限を持つマーケティング担当者が進められます。5段階目のキーイベントは、設定を変更できる担当者の作業が必要で、問い合わせ完了を成果とみなすかどうかは、事業の責任者と先に合意しておきます。
次の段階へ進む条件は、段階ごとに見ます。AI Assistantの行にセッションが出ていれば、参照元の確認へ進みます。行が0件なら、集計期間が追加後かを確かめ、Directの増減も見て判断します。件数が数セッションにとどまる間は増減の評価を見送り、月次で傾向を追います。
質の指標がそろったら、月次レポートに組み込みます。GA4とSearch Consoleを連携した月次レポートの作り方は「Looker Studioレポート自動化|GA4・GSC連携と月次レポート作成」で確認できます。AI検索対策全体の設計や評価を任せたい場合は、当社のAEO/LLMO対策もご相談いただけます。
AEO/LLMO対策のサービス資料はこちら
施策内容・進め方・支援事例・費用をまとめた資料を無料でダウンロードいただけます。ChatGPT・Geminiから引用される状態をどうつくるのか、具体的な進め方をご確認ください。
よくある質問
Q AI検索からの流入はGA4で確認できますか?
確認できます。GA4にはAI Assistantというチャネルがあり、ChatGPTやGeminiなどの回答内のリンクから訪れたセッションが分類されます。ただし、リンクをクリックして訪れたアクセスに限られ、AIの回答での引用回数そのものはGA4では見えません。
Q ChatGPTからのアクセスはGA4でどう見ますか?
「トラフィック獲得」で、「セッションのデフォルト チャネル グループ」のAI Assistantと、「セッション参照元またはメディア」の両方を確認します。サービス別に切り出す場合は、「探索」の自由形式で参照元をフィルターにすると、ChatGPT経由の流入だけを集計できます。
Q GA4のAI Assistantチャネルとは何ですか?
ChatGPT、Gemini、Deepseek、Copilot、GrokなどのAIアシスタントから訪れたセッションを分類する、デフォルト チャネル グループの1つです。Googleアナリティクス ヘルプの「新機能」のお知らせでは2026年5月13日の更新として追加されており、設定をしなくても自動で分類されます。
Q GoogleのAI Overviewからの流入もAI Assistantに入りますか?
入りません。公式ヘルプの定義では、GoogleのAI OverviewとAIモードの流入はオーガニック検索に含まれます。AIアシスタントの流入とAI Overviewの流入は見る場所が異なるため、AI検索の流入を見るときは両方を分けて確認します。
Q AI検索の流入が少ない場合、GA4で何を見ればよいですか?
件数が小さいうちは増減ではなく、エンゲージメント率やキーイベントへの到達といった質の指標と、入口になっているランディングページを見ます。AI検索の流入計測の設計や改善については、当社へのご相談もご検討ください。