広告の遷移先としてランディングページ(LP)を用意するのは一般的な手法ですが、「何を掲載すればコンバージョン率(CVR)が上がるのか分からない」「広告費に見合う効果が出ているのか実感が持てない」「制作を依頼する際に何を優先すればいいのか分からない」という声もよく聞きます。本記事では、BtoBサービスのランディングページの基本構成、AIDMA・AISASを踏まえた設計の考え方、CVRを高める7つの設計手順、よくある失敗と制作フローまでを解説します。
- ランディングページとは何か(コーポレートサイト・サービスサイトとの違い)
- AIDMA・AISASを踏まえたLP構成の考え方
- CVRを高める7つの設計手順
- LP制作でよくある失敗
- ランディングページの制作フロー
ランディングページとは何か?
ランディングページ(LP)は、広告や施策の遷移先として、特定の商品・サービスへの申し込みや問い合わせを促すことに特化したWebページです。離脱を招く要素を減らし、CVという1つの行動に読者を導く構成にする点が特徴です。
コーポレートサイト・サービスサイトとの違い
企業のWebサイトには、コーポレートサイト・サービスサイト・LPという3つの役割があり、目的や構成が異なります。整理すると、次の表の通りです。
| 項目 | コーポレートサイト | サービスサイト | ランディングページ(LP) |
|---|---|---|---|
| 目的 | 企業情報の発信・信頼構築 | サービス・商品の詳細訴求 | 特定の1アクションへの誘導 |
| 主な流入経路 | 指名検索・自然検索 | 自然検索・比較検討層 | 広告・キャンペーン経由 |
| ナビゲーション | あり(グローバルナビ) | あり | 最小限、またはページ内スクロール型 |
| CTAの数・種類 | 複数(問い合わせ・採用・IR等) | 複数(資料請求・問い合わせ等) | 単一の行動に絞り込む |
BtoBサービスのランディングページに必要な要素
BtoBの場合、その場で購入が完結するBtoC商材と異なり、検討期間が長く、担当者が社内で説明・稟議を通す必要があります。そのため、価格や実績だけでなく、導入後の効果や他社の活用事例など、社内説明に使える情報を用意しておくことが重要です。当社では、BtoBサービスのLP制作を支援する際、社内稟議で使える資料を想定して実績情報を厚めに盛り込むよう提案しています。Google広告のヘルプページ「Optimise your landing pages to drive conversions」でも、ランディングページ体験の評価要素として、コンテンツの関連性・読み込み速度・モバイル対応・ナビゲーションのしやすさが挙げられています。

AIDMA・AISASを踏まえたLP構成の考え方
当社では、LPの構成を考える際、AIDMAの法則、AISASの法則を判断軸として使っています。
AIDMAの法則とLP構成
AIDMAは、Attention(注意)→Interest(関心)→Desire(欲求)→Memory(記憶)→Action(行動)という、購買に至るまでの心理プロセスを示すモデルです。LPでは、ファーストビューでAttentionを引き、課題共感パートでInterestを高め、実績提示でDesireを後押しし、CTAでActionにつなげる、という流れに沿って各パートを設計します。
AISASの法則とLP構成
AISASは、Attention(注意)→Interest(関心)→Search(検索)→Action(行動)→Share(共有)という、検索行動を前提にした現代的なモデルです。LPは広告経由の流入を受け止める役割のため、Searchの段階を経て比較検討している読者が多く訪れます。料金・導入実績・他社比較など、検索して情報収集している読者が知りたい情報を過不足なく用意しておくことが、AISASの観点では重要です。
CVRを高める7つの設計手順
1. ファーストビューで価値を伝える
スクロールせずに見える範囲(ファーストビュー)で、「誰に」「何を」「どんな価値を」提供するのかを一目で伝えます。当社では、LPの構成設計を支援する際、ファーストビューの見出しを最初に固める進め方を徹底しています。
2. ターゲットを明確にする
「どんな企業の、どんな担当者向けか」を明示すると、読者が「自分向けの情報だ」と認識しやすくなります。業種や企業規模を具体的に書くと、的外れな問い合わせを減らす効果もあります。
3. 課題共感パートを入れる
読者が抱えていそうな課題を言語化し、「わかってもらえている」と感じてもらう構成にします。課題→原因→解決の流れで説明すると、その後の実績紹介が自然につながります。
4. 実績・信頼要素を配置する
導入実績、数値、第三者からの評価など、客観的な信頼材料を配置します。BtoBでは社内稟議に使われることが多いため、具体的な業種名や規模感を添えると説得力が増します。実績を公開しにくい場合でも、業種や規模を伏せたうえで「〇〇業種・従業員数◯名規模での導入実績」のように書けることがあります。
5. CTAを複数箇所に設置する
問い合わせボタンをページ末尾だけに置くと、途中で離脱した読者を取りこぼします。スクロールの区切りごとにCTAを配置すると、読者が行動したいタイミングを逃しにくくなります。
6. フォーム項目を最小限にする
入力項目が多いほど離脱率は上がる傾向があります。氏名・会社名・メールアドレス・電話番号など、初回接点で本当に必要な項目に絞り込みます。部署名や役職、予算感などの詳細情報は、初回の問い合わせ後にヒアリングで確認する形にすると、フォーム自体の負担を減らせます。
7. モバイル表示を最適化する
BtoBでも、初回のアクセスはスマートフォン経由であることが少なくありません。ボタンの押しやすさやフォームの入力しやすさを、モバイル画面で必ず確認します。表示速度の改善ポイントは「Core Web Vitalsとは?3つの指標と改善方法を解説【2026年版】」も参考にしてください。
LP制作でよくある失敗
情報を詰め込みすぎて、伝えたいメッセージがぼやけてしまうのが典型的な失敗です。あれもこれも訴求しようとすると、結局何も強く印象に残らないLPになります。当社の支援先でも、複数の訴求を詰め込みすぎたLPのCVRが伸び悩み、メッセージを1つに絞り込んで改善したケースがあります。
もう1つの失敗は、公開後に計測をしないまま放置してしまうことです。CVRはCTAの文言や配置を変えるだけでも変動するため、公開後の検証まで含めて設計します。特に、広告の遷移先を複数のLPで出し分けている場合は、どのパターンのCVRが高いかを定期的に比較すると、次の改善につなげやすくなります。
ランディングページの制作フロー
社内にLPを作れるリソースがない場合、制作会社への依頼を検討します。要件整理の段階でターゲットと訴求軸を明確にしておくと、制作会社とのやり取りがスムーズになります。制作は一般的に、ワイヤーフレームで構成と情報量を確認し、デザインレビューで見た目とブランドトーンを確認し、テストアップ(実際の環境に近い状態での動作確認)でリンクやフォームの動作・表示崩れを確認したうえで、公開という流れになります。各段階で見出しの訴求内容とCTAの配置を重点的に確認すると、公開後の手戻りが少なくなります。発注先の見極め方は「Web制作会社の選び方とは|見積もりで必ず確認すべき5つの内訳ポイント」でも解説しています。

まとめ
BtoBサービスのランディングページは、ファーストビューでの価値提示から、課題共感、実績提示、CTA配置、フォーム設計、モバイル最適化まで、複数の要素を積み重ねて作ります。AIDMAやAISASといった心理プロセスのモデルに沿って各パートの役割を整理すると、構成の抜け漏れを防ぎやすくなります。情報を詰め込みすぎず、1つのメッセージに絞り込むことが、CVRを高める最初の一歩です。LP設計や広告経由のCVR改善に迷う場合は、当社へのご相談もご検討ください。
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よくある質問
Q ランディングページと通常のWebページは何が違いますか?
LPは、特定の1つの行動(問い合わせや資料請求)へ読者を導くことに特化した構成である点が、通常のWebページと異なります。一般的にはナビゲーションを持たない1ページ完結型が多いですが、下層ページを持つLPや、サイト内スクロールでナビゲーションを実装するLPもあります。
Q BtoBのLPで特に重視すべき点は何ですか?
検討期間が長く社内稟議を伴うため、価格や実績だけでなく、社内説明に使える具体的な導入効果や事例情報を用意しておくことが重要です。
Q CTAボタンはいくつ設置すればいいですか?
ページ末尾だけでなく、スクロールの区切りごとに複数設置することをおすすめします。読者が行動したいと感じたタイミングを逃しにくくなります。
Q フォームの入力項目はどこまで減らすべきですか?
氏名・会社名・メールアドレス・電話番号など、初回接点で本当に必要な項目に絞り込みます。項目が多いほど離脱率は上がる傾向があります。
Q LPの設計やCVR改善について相談できますか?
構成設計から公開後のCVR改善まで、広告経由の獲得効率を高める取り組みとしてご相談いただけます。LP設計に迷う場合は、当社へのご相談もご検討ください。