製造業のホームページは、製品を探す人が必要な技術資料までたどり着けるかどうかで、引き合いの数が大きく変わります。取り扱う製品点数が多いほどページの構成は複雑になり、資料を公開するか登録制にするか、問い合わせへどうつなぐかという判断も増えていきます。製品の探しやすさ、資料の出し方、問い合わせの導線、制作会社への確認の4点を先に決めておけば、デザインに入ってからの作り直しを抑えられ、制作会社との見積もりの前提もそろえやすくなります。
- 製造業のホームページ制作で最初に決める3つのこと
- 技術資料を引き合いにつなげるページ構成
- 技術資料を公開するか登録制にするかの判断
- 製品・型番を探しやすくする設計
- 問い合わせフォームと計測、制作会社への確認項目
製造業のホームページ制作で最初に決める3つのこと
最初に決めるのは、サイトを見る人、載せる技術資料、引き合いにつなげる導線の3つです。この3つが曖昧なままデザインに入ると、製品ページの作り直しや資料の載せ直しが後から発生します。
| 決めること | 決める内容 | 決めるときの問い |
|---|---|---|
| サイトを見る人 | 設計者、調達担当、経営層など、主に誰が見るか | その人は何を調べるためにサイトを開くか |
| 載せる技術資料 | 仕様書、カタログ、図面、取扱説明書のうち公開する範囲 | 見ただけで問い合わせに進める情報はどれか |
| 引き合いの導線 | 問い合わせ、資料請求、見積依頼の入り口と項目 | 製品ページの次に、読者は何をしたいか |
当社では、Webサイトのデザインに着手する前に、ターゲットと提供価値とゴールを言語化しています。製造業のサイトでも、ゴールを「問い合わせ」と書くだけでなく、どの製品のどの資料から問い合わせに進んでもらうかまで決めると、ページの優先順位が定まります。
技術資料を引き合いにつなげるページ構成
製品一覧、製品詳細、技術資料、問い合わせの順に進む流れを、ページの構成として用意します。資料が1つのページに並ぶだけでは、読者は次に何をすればよいか分かりません。

| ページ | 載せる情報 | 次の行動への導線 |
|---|---|---|
| 製品一覧 | 用途、材質、サイズなどの絞り込み項目 | 該当する製品詳細へ |
| 製品詳細 | 型番、主な仕様、用途、対応する業界 | 技術資料のダウンロード、問い合わせ |
| 技術資料 | 仕様書、カタログ、取扱説明書、図面の案内 | 見積依頼、サンプルや相談の依頼 |
| 問い合わせ | 型番、数量、用途を書ける入力欄 | 送信後の案内と担当部署 |
製品詳細ページには、型番と主な仕様を本文で書き、PDFだけに載せないことが重要です。PDFの中だけに仕様が書かれていると、検索で見つかりにくく、読者もダウンロードしなければ内容を確認できません。製品ページに、よくある質問を載せておくと、問い合わせ前の疑問を減らせます。
サイト全体の構成と問い合わせの導線の考え方は、CV率を高めるBtoBサイトの作り方|構成設計の実践ポイントとはでも整理しています。
技術資料を公開するか、登録制にするか
技術資料の出し方は、誰でも見られる公開、登録後にダウンロードできる形、問い合わせ時に送付する形の3通りです。どれが適しているかは、資料の内容と、サイトに求める役割で決まります。

公開は、型番や基本仕様のように、見込み客が比較検討の入口で必ず見る情報に向いています。登録後のダウンロードは、詳細な仕様書や導入事例のように、読者の連絡先を得たい資料に適しています。問い合わせ時の送付は、顧客別の仕様や秘密保持が必要な資料で選ぶ形です。
注意するのは、登録制にする資料を増やしすぎることです。入口となる基本情報まで登録を求めると、検索から訪れた人が離脱しやすくなります。比較検討の入口になる情報は公開し、詳細な資料から登録を求める順に分けると、検索で見つけてもらう入口と、連絡先を得る出口の両方を保てます。
資料の役割を決めるときは、BtoBサービスのランディングページの作り方|CVRを高める7つの設計手順の考え方も参考になります。
製品・型番を探しやすいサイトにする設計
製品点数が多い製造業のサイトでは、製品を探す導線を、カテゴリー、用途、型番の3つの入口から用意します。読者が手元に持っている情報は、人によって違います。
設計者は仕様の条件で、調達担当は型番で、経営層は用途や業界で探します。サイト内検索で型番を直接入れられる設計にし、型番の表記が複数ある製品は、検索で同じページに届くように整えておくと探しやすくなります。型番や仕様書をAIや検索で探せる状態にする下準備は、製造業の技術資料をAIで探せる状態にする|型番・仕様書・問い合わせ対応の下準備で整理しています。
製品ページのURLは、型番やカテゴリーが分かる規則で決めておくと、製品を追加するときも設計が崩れません。当社でも、自社サイトの構造化データをリッチリザルトテストで検証し、ページの種類ごとに情報が正しく読み取られているかを確かめています。
問い合わせフォームの項目と計測の考え方
フォームには、型番、数量、用途を書ける項目を用意し、必須項目は絞ります。項目が多いほど入力の負担が増え、途中で離れる人が増えます。見積依頼のフォームと一般の問い合わせフォームを分けると、受け取る情報が整理されます。
計測は、問い合わせの完了だけでなく、技術資料のダウンロードと見積依頼も別の目標として数えます。製造業のサイトでは、問い合わせの前に資料を確認する人が多く、ダウンロードの数が引き合いの手前の動きを示すためです。
検索で入ってきた語と、資料のダウンロードや問い合わせに進んだページを月次で見比べると、載せる資料の優先順位と、追加するページの候補が見えてきます。
製造業のサイト制作を依頼するときに確認する項目
制作会社に確認する項目は、製品データの更新方法、技術資料の管理方法、問い合わせの導線の3つです。公開後に製品や資料が増える製造業では、更新の仕組みが運用の手間を決めます。
| 確認する項目 | 確認する問い | 見積もりで確認すること |
|---|---|---|
| 製品データの更新 | 製品を追加・変更するとき、自社で更新できるか | 管理画面の設計範囲、更新の教育 |
| 技術資料の管理 | PDFの差し替えと版の管理をどう行うか | 資料の置き場所、旧版の扱い |
| 問い合わせの導線 | 型番や数量を受け取る項目を設計できるか | フォームの項目数、通知先 |
| 公開後の保守 | 更新と不具合対応の範囲はどこまでか | 保守の契約範囲 |
リニューアルで既存の製品ページを引き継ぐ場合は、URLの引き継ぎやコンテンツの移行の範囲で見積もりが変わります。範囲の確認方法は、リニューアルの見積もりが割れる理由|URL・コンテンツ移行・CMS変更の3項目で解説しました。制作会社の選び方全般は、Web制作会社の選び方とは|見積もりで必ず確認すべき5つの内訳ポイントをご覧ください。
製造業のサイト制作を自社で進めにくい場合の相談先
製品点数が多い、資料の整備が追いつかない、社内にWebの担当者がいないといった場合は、サイトの設計から外部に相談する選択肢があります。委ねる範囲は、構成の設計、資料の整理、運用の3つに分けて検討します。
相談先を選ぶときは、製品や資料の更新を誰が行うかを先に確認します。更新を社内で行うなら管理画面の設計を、制作会社が行うなら更新の依頼方法と費用を確認します。更新の担い手が決まっていないまま公開すると、製品情報が古いまま残りやすくなります。
構成や資料の見せ方を外部と整理する場合の対応範囲は、Webサイト制作・運用に掲載しています。
マーケティング支援サービスの資料ダウンロード
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よくある質問
Q 製造業のホームページ制作では、最初に何を決めればよいですか?
サイトを見る人、載せる技術資料、引き合いにつなげる導線の3つを最初に決めます。これらが曖昧なままデザインに入ると、製品ページの作り直しや資料の載せ直しが後から発生します。ゴールは問い合わせと書くだけでなく、どの製品のどの資料から進むかまで決めてください。
Q 製造業のホームページで、技術資料は公開と登録制のどちらがよいですか?
型番や基本仕様のように比較検討の入口で見られる情報は公開し、詳細な仕様書や導入事例のように連絡先を得たい資料はダウンロード登録を求める分け方が基本です。顧客別の仕様や秘密保持が必要な資料は、問い合わせ時の送付にします。
Q 製造業のホームページで、製品点数が多い場合はどう構成すればよいですか?
製品を探す入口を、カテゴリー、用途、型番の3つで用意します。設計者は仕様の条件で、調達担当は型番で、経営層は用途や業界で探すためです。サイト内検索で型番を直接入れられるようにし、型番の表記が複数ある製品は同じページに届くよう整えます。
Q 製造業のホームページ制作で、制作会社には何を確認すればよいですか?
製品データを自社で追加・変更できるか、技術資料のPDF差し替えと版の管理をどう行うか、型番や数量を受け取る問い合わせの項目を設計できるか、公開後の保守範囲はどこまでかの4点を確認します。見積もりでは管理画面の設計範囲と保守の契約範囲を見てください。
Q 製造業のホームページ制作を、自社だけで進めるのが難しい場合はどうすればよいですか?
構成の設計、資料の整理、運用の3つに分けて、外部に委ねる範囲を検討します。委ねる場合は、製品や資料の更新を誰が行うかを先に決めておきます。最初に、公開してよい資料と、登録後に提供する資料を分けておきます。